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STRAMD OSAKA 第2回目 受講レポート(1)

2013年10月29日

2013年10月15日(火)、第2回『STRAMD OSAKA』が開催されました。
受講生の坂本さんより、レポートが届きました!

作成者:

坂本(Web制作業)

第2回 STRAMD OSAKA 講義レポート

2013年10月15日(火)第2回の講義が開催されました。
PAOS代表中西元男先生による第2回講義は戦略経営デザイン論の初回(ビデオ講義)でした。

中西先生が冒頭におっしゃった言葉です。
「現代人は忙しいという理由で何かと力を出し切れていない部分がある」
「10の力があるなら15の力を出し、少し無理をするのがいい」
「無理をすることで、時間の工夫をするようになり、集中力も増す」
「優れたプランナーは忙しい」
手加減なしに高いレベルに挑戦していくことが力になり、キャリアアップに繋がっていくということを教えられました。

戦略経営デザイン論の概論

  • STRAMD PROSPECTS10(STRAMDの概念)
  • STRAMD PARADIGM10(STRAMDの方針)

「その話は聞いたことがある」「本で読んだことがある」それだけではなく知識は繰り返すことが大切であり、使いこなせるようになることが重要なのだと述べられました。

クリエイティブとは?

中西先生は多くの造語をつくられています。

Metapureneur(メタプルヌール)=蘇業
このメタプルヌールも中西先生の造語であり、「造語をする=既存の概念を壊し、新しい概念を創造することに繋がる」ということを学びました。既成概念であるEntrepreneur(アントルプルヌール)=起業という発想からの転換に目からウロコでした。

Think Creative

少し前まで日本人は輸入した新しいものを「日本人化」することで時代の変化についてきましたが、近代化が進むにつれて外から取り入れるものがなくなったのだと先生はおっしゃいました。これからの日本人は「自らつくる」方へ方向転換しなければならないのだと感じました。
「今考えていることはもう古い」
中西先生のこの言葉はとても哲学的で、創造力と想像力を刺激する言葉でした。
では一体、どうすれば新しいものを創り出せるのか?そのひとつの解答が「記録をする」ことでした。

アーカイブすることで未来が見える

1969年7月10日から続く、新宿西口の定点連続撮影記録を鑑賞しました。
http://www.paos.net/study/shinjuku.html

殺風景な街が超高層ビルのある都市に変貌(メタモルフォーゼ)していく様は、まるで都市全体が生き物のように変化し、進化していくかのようでした。また、この映像は価値のある記録であるとともに、歴史的な意味のあるアート作品のようにも感じました。変貌する都市の風景をマクロな視点で客観的に観察することで、未来へのインスピレーションが強く湧きました。

過去から現在まで眼差しを一定にすることと、アーカイブを徹底的につきつめ検証することが、新しいものを創造するヒントになるのではないかと感じました。「賢者は歴史に学ぶ」という言葉を踏まえて過去を振り返り、日本流の「当たり前」を思い出す必要があるのかもしれません。

街=自分史 街をデザインする

ビジネスをデザインすることは世の中全体をデザインすることに繋がり、ダイナミックなアートになりうる気がしました。そう考えると、「まだまだやれることがあるのではないか」という発想になり、柔軟に頭が働きはじめました。

街自体がそこに住む人々の自分史となるならば、ビジネス(街)を創造することは人間の歴史を創造することに近いのかもしれません。

近視眼から抜け出し、遠くを見る

「5年先何ができるか」
「非常識を常識にしていく」
講義の終わりにはアサヒビール、IBMなどの成功事例などが紹介されました。

トーマスワトソン(IBM)

  • 信条を持て
  • 信条を守り抜け
  • それ以外のことは変えてしまう勇気を持て

未来を見据え、新しいものを創り出す力のヒントが講義の端々に散りばめられていました。お話の中に一貫している意識は「遠く(過去)を見て、未来を見る」ことのように感じました。

東日本大震災や経済不況、高齢化社会という困難の時期に日本をいかに蘇らせるか、長期的国家戦略の根底にあるべき概念の端緒を知ることができたように思います。