中西先生「STRAMD OSAKA」第1回目 受講レポート(1)
2013年10月10日(木)、第1回『STRAMD OSAKA』が開催されました。
受講生の井筒さんより、レポートが届きました!
- 作成者:
- 井筒清史(Designful CEO & Founder)
第1回 STRAMD OSAKA 講義レポート
東京でしか開催していないと思っていた中西先生のSTRAMD(Strategic Design)が昨年大阪で開催されていたという事実をネット検索で知り、これは是非受講したいと梅田MAGさんに2013年2月頃に問い合せをしました。
本年度は10月から開催されるということで、まだかまだかと8ヶ月間心待ちにしていた『STRAMD OSAKA』第1回が10月10日にようやく開催されることになりました。
印象に残ったこと、これから学べること
長期的な視点に立ってビジネスそのもの(コンセプト)をデザインし、事業を営んでいくことが極めて大事だというメッセージが強く印象に残り、この視点がまさにSTRAMDで学ぶべきことの根幹になるのだろうと感じました。
- 長期的な視点に立つ
- 賢者は歴史に学び
- 愚者は経験に学び
- 痴者は経験を活かさず
という引用から日本人は新しいものや今実際に世の中を席巻しているものに対して過敏には動くけれども、それだけではビジネスを長期的に巧くまわしていくには難しく、正しい歴史観やマクロな視点を持ってビジネスに取り組まないと今後の日本の再生は難しいというお話をされていました。
私は以前IT業界にいたのですが、まさにこのことを強く感じていて、このままでいいのかと常に疑問を持っていました。
というのもIT系の特にベンチャー企業はアイデアがあればお金をかけずに簡単にアプリケーションを開発でき、すぐにリリースできるという状況にあり、いろんな人たちがこぞってアプリケーションを販売してきています。
結果としては痒いところに手が届く便利なアプリケーションを利用することができ、ユーザとしては嬉しい反面、決定的に生活を根本的に変えるもの、グランドデザインがしっかりなされたものというものがあまり出てきていないことに寂しさを感じています。
IT業界は特にスピードを求められる世界で、そのトレンドに翻弄されてじっくり時間をかけていいものを作っていくという姿勢、思想が抜け落ちてはいないかと思い、中西先生のお話しされたマクロな視点に立って、アメリカの後追いではない日本独自の発展があってもいいのではないかと思いました。
マクロ的な視点に立ちものごとを見ていくというもののとてもよい例として中西先生が手掛けられてきた「脈動する超高層都市 激変記録35年」という映像作品を見せていただきました(本とDVDがあるようです。本は残念ながら絶版のようですが)。
西新宿の発展をあるビルの特定の場所から35年間とり続けたものなのですが、街の変化、発展の様子がわかり、まさにマクロ的な視点から歴史に学ぶ一つの例としてものすごく秀逸だと感じました。
街の変化の様子から人はこのときに何をしていたのかと感情移入をすることができ、自分事として街のことが考えられるようになると思いました。
良かった点を理解することができ、仮に過去に戻れるのであればどうする?これから新しい街をデザインすることがあればどうする?などを考える際にとてもよい資料になると感じました。今後発展していくであろうというものを先読みして、それに対して独自のアプローチでデータとしてアーカイブし、そのアーカイブを見たときにどうアクションしていくのかを考えるフレームワークの一例として大変有意義な学びとなりました。
終わりに
今回の講座(現状2回を終えました)に加え、これからの講座の中でケースを学んでいく中、会社の個性を引き出すビジネスのコンセプトのつくり方、それを実現する方法など自身のこれからのビジネスに活用できるフレームワークを学んでいきたいと考えています。残り5回の講座を毎回心待ちにして心して取り組みたいと思います。