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大江先生「実験経営学講座」第12回目 受講レポート

2013年2月27日

2013年1月21日(月)、第12回実験経営学論講座が開催されました。
受講生の南條さんより届いた、講義レポートを掲載します。

作成者:
南條 大輔(運輸業)

本日は、BMO法についての講義がありました。

BMO法とは、新規事業の事業評価手法です。
数値をもって、簡便で客観的に新規事業の評価ができます。
点数が低い新規事業は、何らかの問題を抱えていて参入すべきでないということがわかります。
どうしたら点数を高く改善できるかという視点で計画を練り直し、事業の成功確率を上昇させていく狙いがあります。

評価は、魅力度と適社度の二面からなされます。
魅力度とは、将来の市場規模・成長率などから評価します。
適社度とは、資金力や技術力など、自社の持つ能力等を評価します。
売上予想、将来性や直感に偏りがちと思われる新規事業参入の意思決定について、適社度という視点を同程度重視する手法は新鮮かつ必須と感じました。

ちなみに「BMO」とは、開発者であるブルース・メリフィールドと本講座の大江建先生の頭文字から命名されたようです。

講義の後半では、各チームが検討する新規事業について、それぞれBMO法で評価し、発表しました。

Aチームのメガソーラー事業タイ進出は、120点満点中54点でした。
まだまだ計画を練り直す余地がありそうです。
政府による電力買取保証制度の継続が事業成功のポイントであることが認識できました。

Bチームの新規事業は、ASEAN諸国料理飲食店の駅ナカ展開です。
120点満点中84点でした。
80点以上が参入目安となっていますので、現段階では思わぬ高得点です。
評価者の主観や思い入れで点数が高くなるとBMO評価はあてにしづらいという風に思えました。
しかし、複数の新規事業をBMO評価して優劣をつけるといった使い方もあるとの説明を聞き、なるほどと納得しました。

Cチームは、仁右衛門ブランドで展開する日本食材販売の(株)不二家様の中国進出です。
120点満点中61点でした。
中国と日本の友好的関係が続き、今後も日本製品を受け入れていただくことが事業成功のポイントであることが認識できました。

Dチームも、同じく仁右衛門ブランドで展開する(株)不二家様の中国進出です。
120点満点中67点でした。
67点では参入すべきでないということになります。しかし、先生の日本市場と中国市場をBMO法で評価して、中国の方が優位であれば中国進出を選択するという使い方もある、という説明を聞き、なるほどと感心した次第です。

Eチームは、(株)高繊さんの女性用下着を中心とした肌着の中国展開です。
120点満点中80点でした。
中国における販売パートナーの発掘が事業成功のポイントであることが認識できました。

次回の講義では、各チームで最終発表に向けての準備を行います。
そして、次々回でいよいよ最終発表になります。

以上