現在地

大江先生「実験経営学講座」第11回目 中間発表会レポート

2013年1月8日

2012年12月17日(月)、第11回実験経営学論講座が開催されました。
梅田MAG事務局で作成した当日の開催レポートを掲載します。

作成者:
柏原 美枝(梅田MAG事務局)

今日は、中間発表会です。
各チームの事業課題について、これまでに習得した事業分析ツールを活用して検討した結果を、BMC(ビジネスモデルキャンヴァス)をベースにとりまとめました。
留学生の情報提供などの協力により、一層厚みがでた事業計画案が発表されました。
 
トップバッターは、Cチーム。
Cチームの課題は、仁右衛門ブランドで展開する(株)不二家様の中国進出です。
顧客ターゲットは、日本人と中国人の富裕層ということでしたが、そのコアターゲットをいかに広げていけるか(例えば、富裕層と中間層のデータを収集し、中間層の上位の何%かを狙う等)が事業継続のひとつのキーとなるという意見がありました。
また、食の安全がどのようにアピールできるかについては、「日本の食品は安全」という固定観念があるのでそれをプロモーションに活用していくということでした。
 
次に、「メガソーラー事業のタイ進出」を課題とするAチーム。
タイ発電公社を顧客とし、現在のKWあたり単価での買い取りを想定しています。
PEST分析はタイからの留学生のポールさんが説明しました。
経済成長が著しいが、政治的には少し不安定などの懸念材料はあるものの、事業収支計算では、現在の初期投資額をもう少し安くすることができれば、11年目位で元が取れるとの説明がありました。
講師の大江先生からは、競合状況(例えば、中国の様子はどうか?)という意見がありました。
 
続いて、DチームはCチームと同じく、仁衛門ブランドの中国展開が課題ですが、こちらは、上海を中心に進出。
即席みそ汁を並べ、上海の若者に買ってもらう卸売業という事業設定です。
コアターゲットは、上海在住の18-30歳。
単価を500円としても約12億円の市場規模が見込まれるという説明でした。
事業の課題としては、商品が市場に出回るようになるための、キャッチな仕掛けが必要とのこと。
例えば、イオンのようなショッピングセンターで試飲会をするなどのアイデアも出されました。
 
4番目には、Bチーム。
阪神電鉄の主要駅の駅ナカで、東南アジアの飲食物店の展開を事業課題としています。
故郷の料理が恋しくなる留学生や日本人OLをターゲットとした、おしゃれな立ち飲みバー的な位置づけの店舗を展開しています。
コスト関係を見直し、逆損益計算書を再検討しているとのこと。
フードはベトナム料理のイメージで、生春巻き、やフォーのあさり系のものなど、日本人によく知られているもの中心で検討中とのこと。
大江先生からは、事業収支がまだ甘いようなので、ターゲットの単価と、席回転率などを類似店舗の実績などの情報を収集して再確認してもらいたいというアドバイスがありました。
 
最後にEチーム。
(株)高繊さんの女性用下着を中心とした肌着の中国展開です。
初期は市場を雲南省(所得層は中国国内で30位ぐらいとのこと)で検討。
人口規模は雲南省だけで日本を上回るとのことでした。
日常使いのものは、30元から50元が相場ながら、日本メーカーですでに参入しているワコールものの単価は200元。
このチームの想定はギフト市場ながら単価としては200元程度が妥当な価格かという意見でした。
また、既製品にはない、体型にあわせた柔軟な対応が決め手という説明がありました。
先生からは、ターゲット顧客が1年間に何着ぐらい購入する想定ができるか、その上で、市場規模がどのくらいあるかを様々なデータを集めて検証するようアドバイスがありました。
 
中間発表終了後は、年内最後の講義ということもあり、懇親会を開催しました。
二次会もほぼ全員で大江先生を囲みつつ、留学生の出身各国の話や日本への感想などを中心に活発で楽しい意見が飛び交う、にぎやかな会となりました。
 
以上