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中西先生「戦略経営デザイン論講座」第16回目 受講レポート(1)

2012年12月30日

2012年12月18日(火)、第16回戦略経営デザイン論講座が開催されました。
受講生の杭原さんより、レポートが届きました!

作成者:
杭原 誠(卸・小売業)

大阪での授業は今日が本年最後であり、来年はグループ課題発表を含め残りわずか2回となりました本講座。
前回分の質問に対する先生の質疑応答がオープニングとしてはじまり、本日の講座・ケーススタディは「INAX」での実践事例を紹介。

テレビなどの企業インタビュー映像を含めたVTRと先生の説明を交互に映し出すことで時系列的に進められていきました。
INAXの前身である「伊那製陶」という会社は、常滑焼の名家であるタイルを中心とした建材メーカーでありこの企業に対しての先生の印象は、タイルを作る技術にたけた地方のまじめで地味な会社。歴史のあるまちの「良くできた地方企業・生産型製造業」とのこと。

そんな印象も含めて「伊那製陶」という企業のもつ基本的な問題点は
 

  • 企業理念が形骸化している。
  • ナショナルブランド=ローカル体質のギャップが大きい
  • 製品化力はあるが、商品化力に乏しい
  • 人、哲学、商品など、強力なイメージやシンボルが無い
  • コミュニケーションに受け手発想がない。

「本当のお客様はどこにいて(エンドユーザー)何を求めているのか」を考えることが大事。
そこから「一般の人(または企業や社会)の生活の中に美をつくる」という考えが生まれた。

INAXとしての新しい姿は、価値追従型から価値創造型(提案型)に変わること。
お客様に真の満足を考え、変化し挑戦する。社会に貢献する。世界に求められる存在になる。
そういった「環境美の創造と提供」を企業理念とした。
INAXというタイルメーカーを新しく生まれ変わらせた、現在の事業の柱「トイレ事業」の始まりである。

リビングなどの生活空間と同様に「トイレを日向者に」を方針に「美」を提案すること、それは「先端イメージや高級イメージ」を前面に打ち出すことで、建築家やオピニオンリーダーへ影響力を強め、TOTOとの差別化を図った。

と、ここらで今回は時間切れ。
双方の意見交換など会議体のプロセスは、次回の講座で聞けそうな感じですので期待は高まります。

また話の中での先生からの一言、新しいものを考えるときというのは「夜の席」いわゆるお酒の席なんかのほうが良いアイデアがでるとの話がありました。
頭が開放的になるとのコト。そういえばまじめに顔を突き合わせて話をしているときよりも、一杯やって他愛の無い話をしているときのほうが複線的に的を得た話になるときがありますよね。
VTRの中でもINAX社長が「事業には遊び心が必要」とありました。
まじめにやりすぎると「楽しくない」楽しくなければ「クリエイティブ」にならない。
これ私の持論ですが。いかがでしょうか?