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中西先生「戦略経営デザイン論講座」第13回目 受講レポート(1)

2012年11月6日

2012年11月6日(火)、第13回戦略経営デザイン論講座が開催されました。
受講生の佐々木さんより、講義中にご紹介されたルミネの事例について、レポートにまとめていただきました!

作成者:
佐々木 泉(建設業)

ルミネは、JR東日本グループにおける、駅ビル運営会社ですが、

  • 1.移動・乗換手段としての駅空間(機能)から、
  • 2.欲望を満たす買い物空間(モノの楽しみ)へ、
  • 3.さらに、環境・文化といった文化空間(体験・価値観の提供)へと

進化してきた駅ビルの歩みは、まさに中西先生がいつも言われるサービス業化のためのパラダイムをまさに具現化しつつあり、PAOSの果たされたであろう役割の大きさを想像いたしました。

2012年にいる今の我々から見ると、

  • ・ターミナル駅のポテンシャルを活かし
  • ・通過する膨大な人々がより便利に、快適に、心地よくなる
     (そして、それをベースにビジネスをする)

というのは、当然の事に思えますが、駅ビル黎明期である1960年代より前には、ターミナルは「安全かつ機能的であるべき空間」でしかなかった訳です。

このような既成概念にとらわれず、「視点を転換し」「新しい価値を創造」することは、まさにアートの示してきた大きな役割であり、それは成功体験を重ね主要な事業ドメインを持つ大企業にとってはたいへん苦手なコトであると思われます。

中西先生とPAOSは、そういった大企業の経営(技術力・資金力・人材)に、アートの魔術的な力と創造性を持ち込まれたことが、数々の記録的な成功に繋がったのだなぁと、本日の講義をお聞きしながら、改めて思いました。

翻って、大企業の一社員である、私個人の立場から見ると大組織に、こういったアートを持ち込むことは、非常に難しく、またたいへんな労力と覚悟がいるものだと実感します。

とはいえ、社会動態が変化し、社会のパラダイムが大きく変動している今ほど、企業にアートが必要とされている時代はありません。

今まさに、どうアクションし、どういう結果を目指すのか、具体的な地図はまだまだ見えませんが、この端緒を掴むことが、本講座を通じて私が目指す所だと思っております。