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中西先生「戦略経営デザイン論講座」第9回目 受講レポート(2)

2012年9月25日

9月に入り、戦略経営デザイン論講座も後期に突入しました。
後期からは受講生の方に講義レポートを書いていただくことになりました。
梅田MAG事務局に届いた講義レポートを掲載します。

作成者:
岡田美都(不動産業)

第9回目は、前半の講義を振り返った内容であった。

現代は企業がグローバルに展開しており、日本が量的な経済大国あることは難しい。
これから必要となってくるのは「デザイン」であり、日本は文化立国として一流の国にならなくてはならない。
そのためには、「コト・モノ」のデザインを超えた、「ヒト」のデザインが必要である。

その様な中で、現代の一流企業とは、「規模が大きい=いい会社」ではなく、環境・文化を創りだし、いかに「尊敬に値する企業」になれるかがポイントとなっている。
世の中をリードするには、会社もヒトも強い想いを持つことが重要である。

例えば、「INAX」の事例では、陶器専門の会社であったのが新事業としてトイレ・お風呂といった人々の生活に関わる商品を開発した。
タイルなどの「素材」から、お客様を相手とする「消費材」へと変えることで成功した。

また、「ブリヂストン」の事例では、当時、世界第6位のタイヤメーカーであったが、世界1位のタイヤメーカーになりたいという目標を掲げた。
「世界1位のタイヤメーカー」=「F1のレースにタイヤを提供する」、という考えの元に、F1レースにおいても見劣りしないロゴを作成し、現在に至る。

このように、「こうありたい」という仮設を先にたてて、実現していくことがとても重要である。
企業にとってのデザインとは、表象的な見方だけではなく、企業の統合的な活動を表しており、形にすることで審美的・心理的な効果を生み出す。
優れた造形を見ると、人は触発されて行動に移ることから、デザインには経済効果があるのは当然のことである。