講師紹介「元早稲田大学大学院教授/大江建先生」
『梅田MAG』2012年度の活動の一環として、2つの経営戦略セミナーを開講することになりました。
今回は、「実験経営学論講座」の講師を担当してくださる、新規事業立ち上げのスペシャリスト「元早稲田大学大学院教授・大江建先生」をご紹介します。
大江建先生プロフィール
大江建先生は、自身が主宰する大江建事務所をにて、コンサルタントとして欧米企業の日本進出に携わる他、日本企業の新規事業の参入にも数多く関わってこられた、新規事業立ち上げのスペシャリストです。
1998年からは早稲田大学大学院ビジネススクール教授やWERUインベストメント社取締役、早稲田アントレプレヌール研究会代表世話人等を務めて来られました。
現在アメリカで主流となっているアントレプレナー術の“Lean Startup”は、起業初期における顧客からのフィードバックと、仮説と検証を繰り返しながら製品を洗練していく反復型起業の手法です。
これは、大江先生の「仮設のマネジメント」の考え方ととても共通しており、時代が求める手法といえます。
2010年4月まで教授職にあった早稲田大学院ビジネススクールでは、「不確実性の高い21世紀における経営手法の開発とその応用」に取り組み、実験系自然科学の仮説検証の方法論をモデルにして、実験経営学体系の確立を目指して研究と実践を重ねて来られました。
具体的には、新規事業における初期仮説の精度の低さから仮説をマネジメントする方法を実際のマネジメントに取り組み、また、新規事業用に開発されている様々なツールを、既存事業の方法論として利用し、新規事業と既存事業の方法論が一つの体系で利用できるようになっています。
また、実験経営学の研究と実践の成果をもとに開発された「COBLAS(Consulting Based Learning for ASEAN SMEs)」は、ASEAN諸国の大学とその学生および現地の中小企業と組んで実践する手法です。
実践の場で現状から「仮説」を立てて「検証」していくという手法で、学生が「コンサルタント」として中小企業の現場に入り、実践の場で経営を学び課題解決にあたります。
2003年以来、既にASEAN地域8カ国10大学で実施されており、ASEAN事務局より共通プログラムとして認定されています。
また、2011年3月の東北大震災で甚大な被害を受けた石巻専修大学とのタイアップにより、学生ならびに地域中小企業への支援活動にもこのプログラムが取り入れられました。
『梅田MAG』の経営戦略セミナーで取り扱うケースは先生の実践を反映したものとし、ワークには数人のアジア諸国からの大学院留学生がアシスタントとして参加してくれることになっています。どうぞお楽しみに!